数年後,ほとんどのモバイルデバイスには,「TRANSMETA」という刻印があるだろう。現時点でのアドバンテージの大きさは,その予言を現実に変える…,否,それは我々の意志であるかもしれない。
米国トランスメタ社のクルーソー・プロセッサーの発表を受けて20日,ダイヤモンド・マルチメディア社はクルーソーを近々発売される「ウェブ・パッド」に搭載する予定だと語った。ウェブ・パッドはインターネットにワイヤレス接続できるモバイルツール。クルーソーの発表の席では,OEM契約をした提携先が1社もなかったが,トランスメタ社は10数社が製品に組み込む予定だと述べている。
昨日(過去記事)の続き。では,どこがクルーソーチップを使うのか。最初は日本のノートパソコンメーカーが作業をしているというのが流れた(ZDNet Newsの記事)。一日おいてコンパック,東芝,富士通が評価中(ZDNet Newsの記事),NECも評価しているという(CNET Japanの記事)。もちろん,バイオでこの市場を席巻しているソニーの名前も,表に出てないだけだろう。もともと小型のデバイスの人気が高い日本では,クルーソーがもてはやされるのは確実だ。だが,チップは,AMD社がそうであったように,大手の評価が固まるまでに時間を必要とする。
人気のワークパッドに,ウェブブラウジングができるようにし,日頃使うウインドウズアプリの処理を可能にする性能を保持しつつ,もちろん,それ単体でワイヤードにアクセスできるデバイス。それを可能にするのは,クルーソーをおいて他にない。製品が出揃うのもそれほど先ではないだろう。なにせ,今私たちが一番求めているのはそんな製品なのだから。これは予言でもなんでもない,意志,だ。
|